♫♣ 元の教材が通信トラブルなどで読めないときに,こちらを使ってください.なお,学習の記録は付いていません. |
三角形の形状問題(正三角形,二等辺三角形,直角三角形など三角形の種類を言い当てる問題)や証明問題においては,正弦定理や余弦定理を変形して,角度に関する式を辺に関する式に直してから考えるのが原則です.
<原則>・・・角を辺に直す
• • • tan Aは上記2つを用いてとします. B, Cについても同様です. |
角度の関係式を辺の関係式に直すのは,一般に角度の関係式が変形しにくく,見通しを立てにくいからです 例 sin(A+B)やsin A·cos B−sin B·cos Aは変形しにくいが (a+b)2=a2+2ab+b2においては,文字式の通常の展開公式が使えます.
【例】
(答案)次の等式が成り立つとき,この△ABCはどんな形の三角形か. a sin A=b sin B+c sin C などを代入すると これより,a2=b2+c2 ゆえに,∠A=90゜の直角三角形・・・(答) |
• 最後の詰めは,どうするのか 辺だけの関係式から,三角形の形状を言い当てるには,次のような性質を用います.
≪例1≫ a=b → ∠A=∠Bの二等辺三角形
(b=c, c=aについても同様)
≪例2≫ a=b=c → 正三角形
|
• 辺についての関係式から「直角」など角度についての関係を引き出すには,「ピタゴラスの定理の逆」を前もって覚えておかなければできません.
≪例3≫ a2=b2+c2 → ∠A=90゜の直角三角形
( b=c, c=aについても同様)
≪例4≫ a2=b2+c2かつb=c
答案としては,単に「二等辺三角形」とするのではなく
→ ∠A=90゜の直角二等辺三角形 「∠A=∠Bの二等辺三角形」
単に「直角三角形」とするのではなく
「∠A=90゜の直角三角形」
と書くことが要求されます.
|
《問題》 次の等式が成り立つとき,この△ABCはどんな形の三角形か
下の選択肢の中から,正しいものを1つ選んでクリックしてください.(選択肢を選べば,採点結果と解説が出ます.見ているだけでは,解説は出ません)
(1)
a=bの二等辺三角形
b=cの二等辺三角形
c=aの二等辺三角形
正三角形sin2A=sin2B+sin2C ∠A=90゜の直角三角形 ∠B=90゜の直角三角形 ∠C=90゜の直角三角形 ∠A=90゜の直角二等辺三角形 ∠B=90゜の直角二等辺三角形 ∠C=90゜の直角二等辺三角形 上記のいずれでもない 解説を読む |
(2)
a=bの二等辺三角形
b=cの二等辺三角形
c=aの二等辺三角形
正三角形c=2a cos B ∠A=90゜の直角三角形 ∠B=90゜の直角三角形 ∠C=90゜の直角三角形 ∠A=90゜の直角二等辺三角形 ∠B=90゜の直角二等辺三角形 ∠C=90゜の直角二等辺三角形 上記のいずれでもない 解説を読む |
(3)
a=bの二等辺三角形
b=cの二等辺三角形
c=aの二等辺三角形
正三角形a sin A=(b+c)(sin B−sin C) ∠A=90゜の直角三角形 ∠B=90゜の直角三角形 ∠C=90゜の直角三角形 ∠A=90゜の直角二等辺三角形 ∠B=90゜の直角二等辺三角形 ∠C=90゜の直角二等辺三角形 上記のいずれでもない 解説を読む |
(4)
a=bの二等辺三角形
b=cの二等辺三角形
c=aの二等辺三角形
正三角形sin A cos B=sin B cos A ∠A=90゜の直角三角形 ∠B=90゜の直角三角形 ∠C=90゜の直角三角形 ∠A=90゜の直角二等辺三角形 ∠B=90゜の直角二等辺三角形 ∠C=90゜の直角二等辺三角形 上記のいずれでもない 解説を読む |
(5)
a=bの二等辺三角形
b=cの二等辺三角形
c=aの二等辺三角形
正三角形2cos B sin C=sin A ∠A=90゜の直角三角形 ∠B=90゜の直角三角形 ∠C=90゜の直角三角形 ∠A=90゜の直角二等辺三角形 ∠B=90゜の直角二等辺三角形 ∠C=90゜の直角二等辺三角形 上記のいずれでもない 解説を読む |
《解説》 • 変形していくと,3次式,4次式,・・・となることがあります.このような場合は,因数分解によって判断します.
【例】
a2−b2=0の部分から「a=bの二等辺三角形」変形した結果が,(a2−b2)(a2+b2−c2)=0となった場合 a2+b2−c2=0の部分から「∠C=90゜の直角三角形」 と言えるから 「a=bの二等辺三角形」または「∠C=90゜の直角三角形」と答えることができます. • のような式から「角を辺に直す」ための変形を直接行うと のように,式が複雑になり過ぎます.このような場合は とすることができます. |
(8)
a=bの二等辺三角形または∠C=90゜の直角三角形
a=bの二等辺三角形または∠C=120゜の鈍角三角形b=cの二等辺三角形または∠A=90゜の直角三角形 b=cの二等辺三角形または∠A=120゜の鈍角三角形 c=aの二等辺三角形または∠B=90゜の直角三角形 c=aの二等辺三角形または∠B=120゜の鈍角三角形 ∠A=90゜または∠B=90゜の直角三角形 ∠B=90゜または∠C=90゜の直角三角形 ∠C=90゜または∠A=90゜の直角三角形 上記のいずれでもない 解説を読む などを代入すると 分母を払って整理する b2(c2+a2−b2)=a2(b2+c2−a2)
b2c2+b2a2−b4=a2b2+a2c2−a4
b2c2−b4=a2c2−a4 a4−b4−c2(a2−b2)=0 (a2−b2)(a2+b2)−c2(a2−b2)=0 (a2−b2)(a2+b2−c2)=0 したがって a=bの二等辺三角形または∠C=90゜の直角三角形・・・(答) |
コメント